2005年1月1日~12月31日までの1年間における、新聞やインターネットに公開された日本国内での情報漏洩事件・事故の調査結果については、以下のサイトで公表されています。
2005年1月1日~12月31日までの1年間におけるマスコミに公開された、情報漏洩事件・事故の件数は1032件(被害人数8922人)、想定損害賠償額は約7000億円(1件あたり約7億円、1人あたり79,431円)にのぼります。
「個人情報の保護に関する基本方針(2004年4月閣議決定)で公表を求めていることと、情報漏洩を隠蔽していて後になって発覚するより、積極的に公表した方が組織の信用を落とさずに済むという判断が働いている」と「2005年度情報セキュリティインシデントに関する調査報告書」で分析されているように、被害人数が少数であっても公表されているケースが多くみられます。特に個人情報を保管したメディアや記載された書類の紛失などは、情報漏洩事故として判断がつきやすいことから、公表が多くみられ、インターネット経由での情報漏洩に比べ全体に占める割合が高い傾向にあると思われます。
2005年における個人情報事件として最大と言われているものは、アメリカのクレジットカード決済処理会社「カードシスエムズ・ソリューション社」のクレジットカード情報の流出事件です。世界で4000万人(うち日本7万6千人)のデータが流出した可能性があるといわれ、不正に使用された件数は42万7千件(うち日本822件)、不正使用額は約671億円(うち日本約1億2千万円)となっています。 |